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連載 被爆70年

平和首長会議 加盟都市からの首長メッセージ 新潟・富山・石川・長野・岐阜・愛知

①新潟市 篠田 昭市長

 新潟市は、核兵器の廃絶と世界の恒久平和を願い、また日本海が「平和の海」になることを強く望み、2005年に「非核平和都市宣言」を行いました。平和の構築のためには、市民レベルで文化・経済・スポーツなど多様な分野での交流・協力を推進することが、環日本海、北東アジアのみならず、世界の国々との平和共生につながると考え、その取り組みを率先して進めていきます。

②新潟県小千谷市 大塚 昇一市長

 終戦から70年を迎えるに当たり、戦争や原爆で犠牲となった方々の御霊に心から哀悼の意を表します。

 美しい自然と平和を愛する心は、私たち人類の共通の願いです。

 本市は、平成4年に「非核平和都市宣言」を行い、市民一人一人が平和達成のために努力することを誓いました。人類史上唯一の被爆国であるわが国の一員として、世界の非核宣言都市と連携し、全地球上の核兵器の廃絶と恒久平和を願うとともに、戦争の悲惨さや平和の大切さを後世に語り継いでいきます。

③新潟県上越市 村山 秀幸市長

 私たちの上越市は、美しい自然のなかに歴史や文化の息づく、薫り高いまちです。この美しい郷土を大切に守り、後世へ引き継いでいくことは私たちの使命であり、これを根本から脅かす核兵器の使用・実験は到底、容認することはできません。当市は、「非核平和都市宣言」に謳(うた)った決意を胸に、これからも国内外の加盟都市の皆さんとともに、歩調を強め、核兵器の一日も早い廃絶に向けて粘り強く取り組んでまいります。

④新潟県津南町 上村 憲司市長

 原子爆弾が広島、長崎に投下されてから70年もの長い歳月が過ぎようとしています。原爆投下は私たち日本国民にとって永遠に忘れることのできない深い悲しみであります。

 私たちは平和で心豊かな暮らしを次世代に引き継ぐ使命があります。歴史を真摯(しんし)に受け止め、教訓とし、原子爆弾の惨禍を後世に伝えていかなければなりません。

 津南町は非核宣言の町として、平和教育の推進と核兵器を世界からなくするための環境づくりに協力いたします。

⑤富山県魚津市 澤﨑 義敬

 被爆70年という節目の年を迎え、言葉にできないほどの苦しい体験を経た被爆者が少なくなる現状の中、核の抑止力を盾に核拡散は、じわりと広がってきています。唯一、戦争で核兵器による被害を受けた日本だからこそ、核兵器がもたらす環境破壊や非人道性を国内外に向け、強く訴えかけていかなければなりません。1日でも早く核兵器のない恒久平和な世界を願い、国民一人一人の理解を高め、世界からの核廃絶という目標に向かって全力を尽くす所存です。

⑥石川県野々市市 粟 貴章市長

 野々市市は、昭和59年3月に「平和都市宣言」を決議しております。

 毎年8月には、市内の中学生を広島市の平和記念式典へ派遣し、市民から寄せられた千羽鶴を「原爆の子の像」へ奉納し、平和への祈りをささげております。

 市内の各地域では、核兵器の恐ろしさや平和の尊さを広く伝えるため、原爆パネル展を開催しております。

 私たちが訴える平和への思いが、戦争を知らない子どもたちや世界のあらゆる国と地域へ届くことを願ってやみません。

⑦長野県上松町 田上 正男町長

 平素より核兵器廃絶並びに世界平和運動に尽力されている自治体に敬意と感謝を申し上げます。

 わが国が、1945年8月に世界で初めてヒロシマとナガサキに原爆を投下され、核爆弾により一瞬のうちに大多数の市民の命が奪われ壊滅的な被害を受けてから70年を迎えますが、被爆者は今なお後遺症に苦しみ続けています。

 私たちは、平和首長会議に加盟する首長と思いを共有して核兵器廃絶と世界平和をさらに強く訴え続けたいと存じます。

⑧長野県小海町長 新井 寿一町長

 世界で初めて原子爆弾の投下があり、戦後70年が経過する今も多くの被爆者が苦しんでおられ、今なお戦争の傷跡が数多く残されております。

 軍拡に向かう国家が存在し、紛争や、テロ事件、核兵器開発問題等が発生し、多くの尊い人命が犠牲となっております。

世界に争いのない平和な社会構築を目指し、地球上のすべての人々が平和を享受し、お互いに理解し合い支え合い平和な世界実現に向け最大限の努力をしてまいりたいと思います。

 核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向けての皆さま方のご努力に深甚なる敬意を表し、ますますのご活躍をご祈念申し上げます。

⑨長野県下諏訪町 青木 悟町長

 多くの尊い命が失われた先の大戦から70年を迎えようとしています。

 戦後、わが国は、戦没者の皆さまの尊い犠牲を礎とし、国民のたゆまぬ努力により、平和で豊かな社会を築き上げてきましたが、世界各地では地域紛争などが後を絶たず、今なお多くの人々が傷ついています。

 私たちには核兵器のない世界を実現していく責務があります。世界平和を願い、再び同じ過ちを繰り返すことのないよう、次代を担う若い世代にこの意志を引き継いでいきましょう。

⑩長野県高森町 熊谷 元尋町長

 広島と長崎に原爆が投下されて70年を迎えようとしています。一瞬のうちに多くの尊い命を奪い、今なお、重い後遺症に苦しんでいる皆さまがいらっしゃいます。

 高森町は、昭和58年に「非核平和都市宣言」をおこない、平成元年からは、戦争の悲惨さや平和の尊さを学び、次世代に引き継いでいくために町民を広島に派遣し、平和記念式典などに参加しています。

 また、平成22年には町民が一体となり世界の恒久平和の実現に向けて取り組むために「高森町平和へのかけはし条例」を制定しました。

 私たちは、二度と戦争という過ちを繰り返すことのないよう、これからも広島と長崎の歴史を学びながら核兵器の廃絶と世界の恒久平和を実現するために、平和首長会議の一員として努力してまいります。

⑪長野県南相木村 菊池 毅彦村長

 1945年に原子爆弾という大量無差別殺人兵器が投下され被爆した日本。その悲惨な光景は今もなお有形無形なものとして現存しています。

 当村では、当時、戦地に赴く村民を見送った村境に1985年「不戦の像」を建立し、遺族とともに年2回の参拝を行い、2度と戦争が起きないことを願いつつ供養しています。

 世界中で平和を望まない国はありません。被爆70年にあたり、私たちは世界の恒久平和と核兵器廃絶をこれからも訴え続けていかなければなりません。

⑫岐阜県関市 尾関 健治市長

 広島・長崎に原子爆弾が投下され70年の節目の年を迎え、被爆された方々をはじめ、戦争によって犠牲になられました方々に心から哀悼の意を表します。

 関市では、平成6年、核兵器と戦争をなくし真の恒久平和を願う平和都市宣言をしており、戦争の悲惨さを忘れることなく、戦争の教訓を次世代に語り継ぎながら、核兵器廃絶と恒久平和の実現に向けて市民の皆さんとともに取り組んでまいります。

⑬岐阜県土岐市 加藤 靖也市長

 広島、長崎に原爆が投下され70年がたとうとしています。しかし、今なお、宗教や人種の対立から血なまぐさい地域紛争が後を絶ちません。

 わが国は、人類史上初の被爆体験を持つ国の使命として、将来の世代を救うために再びこのような歴史を繰り返すことのないよう、世界に向かって平和への決意を訴え、真の平和を創りだす心が世界中に広がっていくよう広島市、長崎市とともに平和への誓いを新たにしていかなければなりません。

⑭岐阜県本巣市 藤原 勉市長

 核兵器は、争いを増長し社会や自然を破壊することしかない、強大な暴力の象徴であることは誰もが知る事実です。

 世界で唯一の核兵器による被爆国であるわが国は、平成23年3月の東日本大震災による原子力発電所の事故により、再び核による放射能汚染の脅威にさらされ、その恐ろしさを再認識することとなりました。

 核兵器の恐怖におびやかされることなく、豊かな自然や歴史あるまちの貴重な財産をいとしみ、次代へ継承するために核兵器廃絶・世界平和を希望します。

⑮愛知県愛西市 日永 貴章市長

 先の戦禍で犠牲になられた方々に心から哀悼の意を表します。当市では8月6日から8月15日までを「平和祈念週間」と定め、平和祈念式をはじめ各種平和祈念事業を開催しています。今後も戦争の悲惨さ、平和の尊さを次世代へ伝えていくため、平和行政・平和教育に力を注いでまいります。

 世界に目を向けますといまだ争いがおき、尊い命や大切な故郷が奪われる地域があります。私は市民とともに世界の恒久平和の実現を願い、訴えていく所存です。

⑯愛知県あま市 村上 浩司市長

 あま市では、人類が平和で安全に生きることを念願して、平成25年8月15日に平和都市を宣言いたしました。また、毎年、中学生の代表を平和事業の先進地である広島へ派遣し、戦争の悲惨さや平和の尊さについて学ぶ機会を設けております。

 私たちは世界中の人々とお互いを尊重しあい、平和を願う人たちと手と手を取り合い、「過ちは繰り返さない」と誓い、核兵器の廃絶と戦争のない平和な社会の実現に取り組んでまいります。

⑰愛知県犬山市 山田 拓郎市長

 犬山市は、昭和60年に人類の平和を願い、非核・核兵器廃絶のため全力を尽くすことを誓う「平和都市宣言」を行いました。核兵器の悲惨さを痛感した被爆国として、これから続く未来に「平和」な世界をつなぐことが「今」を生きる私たちに課せられた責務です。

 被爆70年を迎えるにあたり、原子爆弾の犠牲になられた数多くの方々や被爆の後遺症に今もなお苦しんでおられる方々に対し心からお見舞い申し上げるととともに、今後も平和首長会議等の活動を通じ、平和の重要性や啓発・教育に努め、恒久平和を祈念してまいります。

⑱愛知県津島市 日比 一昭市長

 被爆、戦後70年を迎え、あらためて平和の尊さ、戦争の悲惨さを実感するとともに、世界で唯一の被爆国として、世界平和と核兵器廃絶の実現のため、積極的に働きかけ、あらゆる戦争を抑止するための知恵を出していかなければなりません。

 津島市は、昭和57年3月に「非戦・核兵器廃絶都市宣言」を行いました。今後もこの精神を引き継いでいくとともに、人類の願いである恒久平和の実現を目指し、戦争の記憶や平和の尊さを永続的に語り継いでまいります。

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