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連載 被爆70年

平和首長会議 加盟都市からの首長メッセージ 九州

①福岡市 髙島 宗一郎市長

 わが国は平和で豊かな社会を築くため、焦土の中からたゆまぬ努力を積み重ねてまいりました。

 現在、私たちは平和で豊かな社会を当然のように享受しておりますが、この平和と繁栄が、多くの方々の尊い犠牲を礎にしていることを、決して忘れてはなりません。

 今年、被爆・戦後70年を迎えるにあたり、そのことをあらためて胸に刻み、世界の平和と繁栄に貢献していくために、力を尽くしてまいります。

②福岡県飯塚市 齊藤 守史市長

 広島、長崎に原子爆弾が投下され、70年を迎えようとしています。しかし、今なおその後遺症で苦しんでおられる被爆者の方がいます。時がたつにつれ、被爆者の悲痛な想(おも)いが風化されることのないよう、唯一の被爆国でありますわが国が先頭に立ち、核兵器廃絶を訴え、原爆の犠牲になられた方々の尊い犠牲の上に成り立つ、この平和な社会の尊さ、大切さを世界に発信していくことが世界平和にとって必要不可欠ではないでしょうか。

③福岡県うきは市 髙木典雄市長

 世界唯一の核被爆国であるわが国において、核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現は、全国民の共通の願いです。

 私たちは、「戦争の悲惨さ」「核兵器の恐ろしさ」、そして「平和の尊さ」を胸の中にしっかりと刻み、風化させないように取り組んでいかなければなりません。

 ここに、わがうきは市は、生命の尊厳と平和の尊さを深く認識するとともに、永遠の平和を希求します。

④福岡県古賀市 中村 隆象市長

 平成27年は、多くの尊い命を奪った広島・長崎への原爆投下から70年の、また、古賀市が「非核・恒久平和都市宣言」を採択してから30年の節目の年となります。

 原爆の惨禍が繰り返されることのないよう、今後も平和首長会議と連携し、核兵器の廃絶と世界の恒久平和の実現に向けて取り組んでまいります。

⑤福岡県筑後市 中村 征一市長

 筑後市は、平成26年、市制施行60周年を迎えました。平和な国が続くことによって迎えることができることです。

 筑後市でも、昭和58年12月に非核・恒久平和都市を宣言し、その趣旨に沿う取り組みを続けてきました。

 しかし、世界においては依然として核の脅威が存在し、国際紛争やテロ行為などにより多くの尊い命が失われています。

 争いと核兵器のない平和な世界に少しでも近づけるよう、今後も恒久平和の大切さを訴え続けていきます。

⑥福岡県中間市 松下俊男市長

 中間市では、昭和58年に核兵器廃絶や恒久平和の願いを込めて、「非核平和都市宣言」を市議会で決議いたしました。

 また、原爆パネル展や反戦・平和映像上映展の開催、広報紙特集記事の掲載などにより、原爆の悲惨さと平和の尊さを訴えてきました。

 核兵器のない世界を築いていくことは、人類共通の責務です。今後とも、70年前の広島・長崎の記憶を風化させることなく、世代を超えて戦争の悲劇を伝えていき、世界中で核兵器の廃絶や恒久平和を実現できるよう働きかけたいと考えております。

⑦福岡県宗像市 谷井 博美市長

 平和首長会議が提唱する、世界の都市が国境を越えて連帯し、共に核兵器廃絶への道を切り拓(ひら)くという「核兵器廃絶に向けての都市連帯推進計画」、そして行動指針である「2020ビジョン(核兵器廃絶のための緊急行動)」に賛同いたします。

 宗像市におきましては、「非核・平和都市宣言のまち」を宣言しています。

また平成27年には、戦後70年を迎えることから、恒久平和を願うとともに、平和の尊さを次世代に伝えるため、新たに平和祈念碑の建立を予定しております。

⑧福岡県筑前町 田頭 喜久己町長

 筑前町は、戦前東洋一とうたわれた旧陸軍大刀洗飛行場とその関連施設が広がり、軍都として栄えた場所であります。しかし、昭和20年3月、米軍の大空襲を受け約千人以上ともいわれる方々が亡くなり、壮絶な被害を受けた地でもあります。

 この過去の戦争を教訓として、戦争の事実、平和の尊さを伝えるために平成21年10月、平和の情報発信基地として「筑前町立大刀洗平和記念館」を開館しました。開館以来多くの方々にご来場いただき、延べ70万人をお迎えしております。

 戦争の悲惨さと命の尊さをしっかりと次世代に伝えていくことが、わが町の使命であると信じています。平和を願う町として、今後も筑前町は平和を発信し続けていきます。

⑨福岡県みやこ町 井上 幸春町長

 日本に原子爆弾が投下されてから70年の歳月が経過しようとしています。

 焦土と化した長崎、そして広島の地は、復興を遂げ今は平和を取り戻しています。

 しかし、二度とあの悲惨な歴史を繰り返してはなりません。私たちは、唯一の被爆国としてこれからも核兵器廃絶を訴え続け、平和はいかに大切であるかを世界に発信していかなければなりません。

 この平和首長会議等の取り組みが世界の恒久平和につながることを願っています。

⑩佐賀県小城市 江里口 秀次市長

 先の大戦、そして原子爆弾の投下から、間もなく70年を迎えようとしています。

 国民の大半が先の大戦の惨禍を経験していない世代となった今、これまで以上に戦争の悲惨さや平和への願いを後世へ語り継いでいくことが私たちの責務であります。

 小城市でも、平成17年に市議会において「非核平和自治体宣言」を決議し、平和に関する取り組みを推進してまいりました。

 核兵器の廃絶と世界の恒久平和が実現することを切に願い、これからも平和行政を積極的に推進してまいります。

⑪長崎県大村市 松本 崇市長

 広島、長崎に人類史上初めて原子爆弾が投下されて70年になります。

 一瞬にして多くの命を奪い、その後も人々を苦しめ続ける核兵器の廃絶と戦争のない平和な社会の実現は、全世界の人々にとって大きな願いであり、その願いは、必ずや大きなうねりとなり、国内はもとより全世界に届くものと確信しております。

⑫長崎県西海市 田中 隆一市長

 広島に原爆が投下されて70年を迎えようとしている現在も、核兵器のない平和な世界を希求し続けて来られた人々の思いの重さを感じずにはいられません。

 その思いとは裏腹に、世界にはいまだ多くの核兵器が保有されており、核兵器使用の可能性がわずかでも存在することに対し、強い危機感を覚えます。

 同じ被爆地である長崎県民の使命として、核兵器による惨禍が再び繰り返されることのないよう、核兵器廃絶と恒久平和の実現を訴え続けていきます。

⑬長崎県南島原市 松本 政博市長

 美しい自然や豊かな郷土、平和な社会を子孫へ引き継いでいくことは、今を生きる私たちに課せられた大きな責務です。

 今なお続く戦争や紛争の対話と協調による一刻も早い終結と、人類を破滅へ導く核兵器の廃絶を強く望み、美しく平和な地球の永遠なることを切に願います。

⑭大分市 釘宮 磐

 戦後70年を迎え、戦争の記憶がかなたに消え去りつつあることが危惧される中、世界平和に向け核兵器の非人道性と核兵器の廃絶を全世界の人々に強く訴え続けていくことは、世界最初の被爆国であるわが国と、われわれ自治体の重要な責務であります。

 大分市は、日本国憲法に掲げる恒久平和の理念に基づき、非核三原則を守り、平和と安全のため全力を尽くすと誓った「平和都市宣言」を胸に刻み、今後も平和への取り組みを進めていきます。

⑮大分県豊後高田市 永松 博文市長

 戦後、被爆70年を契機に、平和である現在に感謝し、悲惨な戦争や、原爆投下により多くの尊い命が失われた広島、長崎の惨禍が忘れられることのないよう、そして二度と繰り返されることのないよう、強く願うものであります。

 豊後高田市は、国東半島の美しい自然景観と六郷満山(ろくごうまんざん)文化の史跡等が数多くあります。戦争のない平和な社会により、豊かな自然や歴史文化がいつまでも後世に受け継がれていくよう、努力を続けてまいります。

⑯宮崎市 戸敷 正市長

 広島と長崎に原爆が投下され70年という節目の年を迎えようとしています。そのような中で、特に若い世代においては、戦争による悲惨な事実を知らない人々が増え、戦争体験の継承が難しくなっている現状が不安視されています。宮崎市としては、平和の啓発活動に力を入れ、40万市民が安心して暮らせる平和なまちづくりをしていくことが、自治体に課せられた重大な使命であると考えます。この年が平和を考える良い機会となることを願います。

⑰宮崎県延岡市 首藤正治市長

 先の大戦では多くの尊い命が奪われました。本市におきましても、大空襲などにより甚大な被害を受けております。

 広島の被曝がいかに悲惨な状況をこの世に生み出したかを思うと、核兵器の廃絶と恒久平和は全国民の共通の願いであります。

 被爆・戦後70年を迎えるにあたり、「過ちは繰り返さない」という強い決意を新たにし、被爆国日本の使命として核兵器廃絶を世界に訴えかけてまいりましょう。

⑱宮崎県都城市 池田 宜永市長

 昭和20年8月に投下された原爆は、人類史上、最悪の被害をもたらしました。この核兵器の犠牲になられた方々に対し、心から哀悼の意をささげます。

 被爆された方々におかれましては、依然として残る健康被害に苦しみながらも、核兵器廃絶に向けて行動されていますことに心から敬意を表します。

 これからも私たち日本人は、唯一の被爆国として、一人一人の平和への願いを一つにし、核兵器のない未来を子どもたちに残していくことが大切だと考えます。

⑲宮崎県木城町 田口 晃史町長

 平成27年は、広島と長崎に原爆が投下されて70年を迎えます。原爆の犠牲となられた方々のみ霊に謹んで哀悼の意を表します。また、今なお原爆の後遺症に苦しんでおられる方々に心からお見舞いを申し上げます。核兵器廃絶と世界恒久平和は、全国民共通の願いであります。未来の子どもたちのためにも、私たちは、戦争の悲惨さ、命の尊さ、平和の大切さを語り継いでいく必要があります。戦争のない平和な世界の実現を祈念し、平和メッセージといたします。

⑳鹿児島県南さつま市 本坊 輝雄市長

 多くの市民の尊い命と財産が失われ、特攻基地の一つ万世では若い命も失われた先の大戦後、市民の英知とたゆまぬ努力によって、平和で豊かな郷土を築いてまいりました。しかし、今なお世界の各地で戦争や武力紛争が絶えず、人類最大の脅威である核兵器も存在したままです。全世界の人々が等しく平和のうちに生存し、戦争の惨禍が二度と繰り返されることのないよう、過去の戦争を後世に語り継ぐとともに、恒久の平和と核兵器の廃絶を心から念願いたします。

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 国内編はこれで終わります。