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ジュニアライター発信

『ジュニアライター発』 対立考えるワークショップ 相手への思いやり大切

 参加者同士がペアになって相手の意見に反対する立場を演じ合い、対立や紛争(ふんそう)について考えるワークショップが広島市青少年センター(中区)でありました。中国新聞ジュニアライターも体験し、日常生活でも起きる問題を通して、相手を思いやる大切さを学びました。

 平和教育地球キャンペーン中四国支部が開き、計12人が参加。臨床(りんしょう)心理学が専門の宮崎国際大の講師、笠井綾さん(42)から説明を聞いて進めました。

 2人がペアを組み、友達と出かけるため車を借りる子どもと反対する親▽道を聞く外国人観光客と言葉が分からない地元住民―など九つの場面を演じます。互(たが)いに決めた役になりきって自分の意見を押し通そうとします。交代して両方の立場を体験しました。

 意識して自分の考えを絶対に貫(つらぬ)こうとすると、違う考えの人と互いに嫌(いや)な気分になるだけで全く話が進みません。そんな状況を避(さ)けるため、どんな言い方をしたら譲(ゆず)ってもらえるかを考えると、解決には至らなくても、自然と相手の立場に立つことができました。

 実際に紛争など社会で対立が起きた時、一方が意見を押し通し、もう一方が譲るだけでは、解決したように見えても、再び対立する可能性があります。両方が互いの主張に耳を傾(かたむ)け、相手の立場になったつもりで考え、なるべく納得できるように話し合う大切さに気付きました。(中3岡田日菜子)

(2016年10月18日朝刊掲載)

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