×

ジュニアライター発信

『ジュニアライター発』 子どもとメディア 清川代表理事 スマホ ルール決め活用

 スマートフォンなどの電子映像メディアが子どもに及(およ)ぼす影響(えいきょう)について考える講演会が広島市中区でありました。NPO法人「子どもとメディア」(福岡市)の清川輝基代表理事(72)が、データや具体例を示しながら話しました。

 清川さんは、日本の子どもはスマホなど電子映像メディアとの接触(せっしょく)時間が世界一長いという調査結果を紹介(しょうかい)。便利さの一方で、子どもの成長が妨(さまた)げられる危険性を指摘しました。

 授乳(じゅにゅう)期の赤ちゃんにとって、抱(だ)っこしてくれている母親がスマホを使うと、どうしてもアイコンタクトが遮(さえぎ)られ、「親子の愛情形成の第一歩が邪魔(じゃま)される」と心配します。また、電磁波や人工的な光、音により、脳の発達や五感形成が影響を受ける恐れがあるそうです。

 子ども時代にスマホに夢中になり過ぎることで、視力低下のほか、成長期の脳や体、言葉の発達への影響も考えられると言います。

 清川さんは「子どもたちがちゃんと育ち、ちゃんと学べることが平和な社会の大前提。そのためにも、電子映像メディアの使い方をみんなで考えることが大事」と強調しました。私たちも、家族と話し合って使う場所や時間のルールを決めたいです。ずるずる続けるのでなく、自分できちんとスイッチを「オフ」にできるようになることが大切だと思いました。(中1川岸言統=写真も、藤井志穂、鼻岡寛将)

(2014年12月22日朝刊掲載)

年別アーカイブ