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ジュニアライター発信

若者の役割 再認識 ジュニアライター ニューヨークでNPT取材 テレビ電話で現地報告

 国連本部で5年に1度開かれる核拡散防止条約(NPT)再検討会議を取材するため米ニューヨークを訪れた中国新聞ジュニアライターの2人が、広島で会議の行方を見守る別のジュニアライターに、インターネットのテレビ電話を通して現地での様子や感想を伝えた。核兵器も戦争もない世界の実現に向け、自分たち若者の果たすべき役割を互いに再認識した。(山本祐司)

 高校2年二井谷栞さん(16)と高校1年溝上希さん(15)。ニューヨークで4月26日から、被爆者や市民グループによる集会や行進、再検討会議での岸田文雄外相の演説などを取材した。岸田外相へのインタビューや、平和首長会議主催のユースフォーラムでのスピーチに加え、広島県が開催したパネル討議では、被爆国日本や若者に何ができるかを質問するなど、精力的に活動してきた。

 広島と結んだテレビ電話では、約1時間半話したり質問に答えたりした。再検討会議の印象について、二井谷さんは「演説が続く一方で、空席が目立った。真剣に話し合っているのか不安も感じた」と戸惑いを見せた。ジュニアライターの活動を英語で紹介したユースフォーラムでのスピーチは「2日前からとても緊張していたが、練習の成果もあってうまく伝わったと思う」と振り返った。

 溝上さんは、岸田外相に「米国の『核の傘』の下にいるのは矛盾ではないか」と迫った時の気持ちを尋ねられ、「岸田外相に『それは現実』と認められ、ショックだった。被爆国として、日本は核兵器廃絶に向け世界をリードすべきなのに」と答えていた。

 2人は、現地の大学生らとも意見交換。核兵器保有国なのに、原爆投下の歴史や核兵器廃絶といった問題と真面目に向き合う姿を意外に思い、希望を感じたという。「核兵器をなくしたいと願う若者は米国にも多くいる」と声をそろえた。

 広島では高校3年から中学2年までの4人が参加。高校2年谷口信乃君(16)は「核兵器廃絶を望む気持ちは、国ではなく個人としては米国も日本も同じではないかと思った。実現できるようジュニアライターの活動をもっと頑張りたい」と話していた。

(2015年5月4日朝刊掲載)

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