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ジュニアライター発信

[ジュニアライターこの一作] 「学習まんが アンネ・フランク」(漫画・よしまさこ、シナリオ・和田奈津子) 平和への「何か」考える

 主人公アンネ・フランクは、今の僕と変わらない年のころ、隠(かく)れ家(が)でとてもつらい生活をしていました。僕には考えられません。昼夜逆転の生活、学校に行けない、物音を立てられないなど、耐(た)え難(がた)いことばかりです。

 そんな中でもアンネは明るく振(ふ)る舞(ま)い、楽しく過ごそうとしていました。僕はこの環境(かんきょう)でそんなふうに明るくできません。

 アンネの明るさで、周りの家族や同居人も希望を信じて生きていきます。アンネはナチスに捕(つか)まり、強制収容所に送られても、希望を持ち続けました。しかし、食べるものもほとんどない、劣悪(れつあく)な収容所の環境によってアンネの健康状態はどんどん悪くなり、チフスで亡くなりました。

 収容所から生きて戻ったアンネの父、オットー・フランクは、この本を監修(かんしゅう)したホロコースト記念館(福山市)の大塚信館長に「平和をつくるため、あなたも何かをする人になってください」と語ったそうです。この本を読んだ僕も平和のために「何か」をする人になりたいです。(中3岩田央)

(2015年11月23日朝刊掲載)

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