×

ジュニアライター発信

安田女子高の生徒会 被爆桜の苗木 全国に

 安田女子高(広島市中区)の生徒会は、校内にある「被爆桜」の苗木を育て、全国に届けています。

 桜は、爆心地から約2・1キロの校庭にあります。原爆に遭(あ)いながらもたくましく生き続け、入学式のシーズンにはきれいな花を咲(さ)かせ、新入生たちを迎(むか)えています。

 苗木作りは、2007年度から始めました。生徒会のメンバーが毎年、被爆桜の芽をついだ苗を学校の畑で育てています。

 これまでに、希望する北海道から鹿児島までの学校や団体に計57本を送付。平和学習の教材になっている学校もあるそうです。ことし3月には、福島第1原発事故の起きた福島県内の七つの小中学校にも届けました。

 生徒会長の3年吉川瑳和子(さわこ)さん(17)は「被爆桜の力強さを通し、被災地の人たちが少しでも頑張(がんば)ろうという気持ちになってくれればうれしい」と願っています。(高2・坂田弥優、写真も)

(2012年6月4日朝刊掲載)

年別アーカイブ