×

ジュニアライター発信

新潟・長岡で中学生と交流 ジュニアライター

 ジュニアライターの中学3年河野新大君と中学2年松尾敢太郎君が7月31日~8月3日、新潟県長岡市の南中学の招きで同市を訪問。地元の中学生と一緒に長岡空襲の慰霊祭(いれいさい)に参列したり、意見交換(こうかん)会を開いたりして、平和交流を深めました。

空襲慰霊祭 記憶受け継ぐ


 平和祈願祭は1日、長岡市中心部にある平和の森公園で開かれました。長岡市は1945年8月1日夜に空襲(くうしゅう)を受けました。約16万3千発の焼夷弾(しょういだん)が降り注ぎ、1482人の命が失われたのです。

 当時、15歳だった中村幸(さち)さん(82)は「焼夷弾がみんな自分の方に向かっているように見えた。逃(に)げる場がなかった」と語りました。平和の誓(ちか)いとして、中学2年佐藤柚奈子(ゆなこ)さん(13)は「戦争という悲惨な事実を次世代に伝え、平和な世界づくりへ貢献していく」と宣言しました。

 その後訪れた戦災資料館では、空襲で亡くなった人の遺影(いえい)を見ました。妹をかばって亡くなった兄の話を聞き、家族のつながりを強く感じました。爆弾(ばくだん)が落ちる恐怖(きょうふ)を感じずに生活できる幸せをかみしめることが、平和への一歩になります。(中2・松尾敢太郎)

平和な世界へ意見相次ぐ


 南中2年の生徒6人との意見交換会は2日に開かれました。まず、広島の原爆と長岡空襲について、それぞれが説明。その後、質問に答える形で「平和」について意見を述べ合いました。

 「日本は現在平和か」という問いに対して、南中の生徒は、戦争がない、毎日を普通(ふつう)に暮らせるから平和であるという意見でした。ジュニアライターの松尾君は「いじめで自殺者がいる。平和じゃない」と話しました。

 最後は、「平和な世界をつくるには」という質問でした。「今が幸せだと感じること」と南中の生徒。僕(ぼく)は「過去を知り、未来へつなげていくこと」と答えました。

 意見交換会は、僕にとって初めてでした。みんなで考えを共有すると、これまでと違(ちが)った考え方ができます。来年3月に再び南中の生徒と行う意見交流会が今から楽しみです。(中3・河野新大)

(2012年8月6日朝刊掲載)

年別アーカイブ