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ジュニアライター発信

廣島・ヒロシマ・広島を歩いて考える会 親子で原爆・戦争遺跡へ

 市民団体「廣島(ひろしま)・ヒロシマ・広島を歩いて考える会」(広島市西区)は毎年8月7日、「親子で歩こう広島原爆・戦争遺跡(いせき)」を開いています。

 軍服など兵隊が身に着けるものを生産・供給し、原爆投下後は臨時救護所にもなった旧陸軍被服支廠(りくぐんひふくししょう)(南区)や、広島城内に置かれ、戦争を指揮した大本営跡(中区)などを巡(めぐ)ります。

 2010年、ノートルダム清心中・高の非常勤講師、多賀俊介(たが・しゅんすけ)さん(62)=西区=が設立し、軍都だったころの広島の史跡(しせき)などを案内しています。多賀さんは「原爆だけではなく、加害の歴史も知り、戦争は絶対にしてはいけないと感じてほしい」と説明します。

 戦争遺跡巡りの参加者からは「地元に帰って周りの人に伝えたい」「初めて知ることばかりで勉強になった」との感想が寄せられ、活動の励(はげ)みになっているそうです。

 「想像力を働かせながら見学してほしい」と多賀さんはアドバイスします。戦争や原爆を、自分のこととして捉(とら)えることが、平和への第一歩だと考えているからです。

 これからは、被爆後の復興の歴史が感じられるような場所もルートに盛(も)り込(こ)む計画です。(高1・木村友美、中2・岩田壮)

(2012年10月1日朝刊掲載)

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