×

ジュニアライター発信

『ジュニアライター発』 広島の江波地区フィールドワーク シュモー氏の行動力実感

 江波地区(広島市中区)の原爆に関連する施設(しせつ)を見学するフィールドワークに参加しました。「シュモーさんの『ヒロシマの家』を語りつぐ会」(中区)代表の今田洋子さん(69)たちの案内で、約3時間半かけて見て回りました。

 メーンは、米国の平和活動家、故フロイド・シュモーさんが被爆者のために建てた「シュモーハウス」。シュモーさんは「戦争に勝者はない」と、原爆で住まいを失った人たちのために募金(ぼきん)を集め、家と集会所を計21戸建てました。

 シュモーハウスは、集会所として1951年に完成。昨年11月には、シュモーさんの功績などを伝える施設として開館しました。

 「原爆投下は正しかったという米国内の風潮(ふうちょう)の中で行動を起こし、被爆者に寄(よ)り添(そ)ったシュモーさんについて知ってほしい」。今田さんは、そう話していました。

 ほかには、爆心地に近い中島本町(現中区)にあり、戦後、江波地区に移転した慈仙寺(じせんじ)で、原爆で壊(こわ)された地蔵(じぞう)を見学。江波山気象館では、爆風(ばくふう)で曲がった窓枠(まどわく)も見ました。

 シュモーさんは、ただ平和を訴(うった)えるだけではなく、自分自身が力仕事をして行動で示しました。その姿(すがた)を知って心を打たれました。行動力を見習いたいです。(高2・秋山順一、中3・河野新大)

(2013年2月11日朝刊掲載)

年別アーカイブ