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ジュニアライター発信

『ジュニアライター発』 NPOと劇団がパレスチナ支援

子どもの心 演じてケア

 NPO法人ピースビルダーズ(広島市中区)と、パレスチナで活動している劇団「イエス・シアター」が協力して、パレスチナの子どもたちの心のケアを目的とするプロジェクトをしています。

 現地では、イスラエルに生活を脅(おびや)かされ続け、子どもたちは外で自由に遊べません。ろうやに入れられたり、自分や身近な人が不当に銃口(じゅうこう)を向けられたりすることもあります。ストレスがたまっているのです。

 広島を訪れたイエス・シアター代表のモハンマド・イサさん(32)は「拘束(こうそく)や恐怖(きょうふ)なしに自由に動き回れること。それがパレスチナ人の夢だ」と話します。

 プロジェクトでは、役を演じる、という演劇の特徴(とくちょう)を活用。子どもが自分自身を自由に表現したり、相手の気持ちを思いやったりできるようにしています。

 ジュニアライターたち8人が、イサさんの指導でプロジェクトの一部を体験しました。二つのグループに分かれて、グループごとに電化製品を無言で表現して相手グループに当ててもらったり、2人組で手を握(にぎ)り、2人とも目を閉じて歩いたり。協力して自由な発想ができ、相手を信頼(しんらい)する大切さを学びました。

 プロジェクトでは、現地の学校の先生や社会福祉関係者計111人に指導しています。それぞれが学校や職場で子どもたちに伝え、広げていく予定です。(高1・木村友美)

(2013年3月11日朝刊掲載)

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