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ジュニアライター発信

広島少年合唱隊 愛と平和を歌声で発信

 広島少年合唱隊(広島市中区)には現在、小学1年~高校1年の29人が所属しています。発足は1960年。当時、ウィーン少年合唱団が来日した影響(えいきょう)で、全国各地に少年合唱団が結成されました。しかし、ほとんどが活動をやめ、全国に七つ残っているうちの一つです。

 毎年秋の定期演奏会のテーマを「とどけ愛と平和のメッセージ」としているのをはじめ、歌を通して平和を発信しています。

 毎年8月6日には、平和記念公園(同)で開かれる平和記念式典で小学3年以上の隊員と保護者、OBが歌います。小学1年の時に入隊した牛田中(東区)2年の保本祐希さん(13)は「世界中の人が見ているから責任を感じる」と意気込(いきご)んでいます。

 6月には、被爆直後の広島に大量の医薬品を届け、自らも治療(ちりょう)に当たったスイス人医師マルセル・ジュノー博士をしのぶ記念祭(中区)にも参加しています。

 合唱隊が平和の歌として歌い続けている曲があります。「折(お)り鶴(づる)の飛ぶ日」という、被爆10年後に白血病で12歳で亡くなった佐々木禎子さんをテーマにしています。

 6月に入った庚午小(西区)5年の舩本匠さん(11)は「みんなで歌って仲良くなれるのが魅力」と言います。歌を通して世界中に平和の願いが届いてほしいです。(中3・岩田壮、写真も)

(2013年8月5日朝刊掲載)

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