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ジュニアライター発信

ジュニアライター思い発信 神戸大付属小4年生と交流 「ゲン」や被爆電車 紹介

 平和をテーマに取材・活動している中国新聞ジュニアライターが、平和学習で広島市を訪れた神戸大付属小(兵庫県明石市)の4年生と、宿泊先のホテル(東区)で交流した。ジュニアライターは、ワークショップのコーディネーター役になって、ヒロシマや平和について教えた。(二井理江)

 高1、2年のジュニアライター11人が「原爆映画」「お好み焼きの歴史」などのテーマをそれぞれが設定。4年生77人は、7人ずつに分かれて約20分間、グループごとに交流した。

 「はだしのゲン」に関するワークショップでは、作者の故中沢啓治さんの被爆体験を紹介。「平和記念公園内の慰霊碑」では、原爆の子の像の写真を見せながら、モデルとなった佐々木禎子さんについて説明した。「平和記念公園ができるまで」では、「公園が完成したのはいつ?」などクイズを交えて話していた。

 ワークショップに続く、ジュニアライターへの質問コーナーでは、児童が「なぜジュニアライターになったのか」「8月の土砂災害はどうだったか」などと尋ねた。ジュニアライターは「学校の先輩がやっていて楽しそうだった」「被害はなかったけど、ボランティアに行った。高齢者の施設に流れ込んだ土をどけるのに1日かけても1部屋しかできず、もっと多くの助けが必要だと感じた」と答えていた。

 「被爆電車」のワークショップに参加した田中啓士郎君(9)は「2両が現役で動いていると聞いた。乗ってみたい」。「原爆ドーム」をテーマにしたジュニアライターの高校1年山田杏佳さん(16)は「分かりやすく説明するのが難しかったけど、ドームを残すかどうか議論があったことを話したら、『残すべきだ』とすぐに反応が返ってきてうれしかった」と喜んでいた。

 ジュニアライターと同小との交流は、「お姉さん、お兄さん世代からヒロシマについて学びたい」との同小の要望で2012年に始まった。ことしで3回目。

(2014年11月3日朝刊掲載)

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