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ジュニアライター発信

『ジュニアライター発』 多言語学習講師 台湾の謝智翔さん

現地の言葉で相互理解

 多言語学習の講師として日本を訪れた台湾人の謝智翔さん(29)に、言葉を通じた平和な世界づくりについて聞きました。「現地の言語で会話することで、文化や慣習、そこに住む人の気持ちを知り、深く分かり合える」と話してくれました。

 謝さんは、英語やフランス語、中国語、日本語など8カ国語を自由に操れます。少しでも話せる言語を含めると計20カ国語ができます。多くの言語を学ぶようになったきっかけは、大学2年のラテン語の授業でした。イタリア人の先生が、生徒の話す言葉に合わせてしゃべっていたのを見て、自らもたくさんの言語を学びたいと思いました。

 外国語を習得するには、リスニングとリーディングが大切だそうです。外国語のラジオ番組を朝から晩まで聞いたり、その言語で書かれた本をたくさん読んだりします。辞書は使わないそうです。

 謝さんは「多言語が話せれば、現地の人の本当の気持ちを知ることができる」と言います。深く理解し合えれば、どんな考えも受け入れられるようになり、争いや憎(にく)しみが生まれることはないのです。外国語を学ぶには、能力や年齢(ねんれい)ではなく、強い意志があれば可能だそうです。

 謝さんは将来、「大学で『多言語学科』をつくりたい」と話します。言語を学ぶだけではなく、言葉を通じた人と人とのコミュニケーションの大切さを伝え、グローバルなプログラムを提供したいそうです。(中3・岩田壮)

(2014年3月3日朝刊掲載)

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