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ジュニアライター発信

『ジュニアライター発』 医師会講演会 被爆者を取材 体験継承は若者の役割

 広島市と市医師会などが広島医師会館(西区)で開いた講演会「世界の若人へ語(かた)り継(つ)ごう ヒロシマから」に参加しました。パネル討論に出席した被爆者3人とも直接話ができ、広島の若者として、被爆体験を継承(けいしょう)し、平和の大切さを訴(うった)え続ける役割を再確認しました。

 「忘れたかったけれど、原爆については伝えなければいけない。皆さんにバトンタッチしましたよ」。米ロサンゼルス在住の据石和(すえいし・かず)さん(88)の言葉が印象に残ります。

 被爆者の皆さんは「勇気を振り絞り、生きている限り語り続ける」と言われます。ただ10年後、20年後、じかに証言を聞く機会は減るでしょう。生の声に触(ふ)れられるのは私たちの世代が最後ともいわれます。

 戦争がどんなものかを知らないことが、再び戦争を起こす原因となるのだと思います。つらい記憶(きおく)を話してくれた皆さんからバトンを引(ひ)き継(つ)ぎ、途中(とちゅう)で絶やさぬよう、少しずつでも行動します。

 今度は私たちが、聞かせてもらった被爆体験を周りの人に伝え、「戦争のない、みんなが手をつなげる世界」をつくる一歩にしたいです。(高2山田杏佳、小6植田耕太)

(2015年8月24日朝刊掲載)

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