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ジュニアライター発信

平和構築 若者は行動を 欧州スタディーツアー報告会

 ホロコースト(ユダヤ人大虐殺)について学ぶ欧州スタディーツアー(主催・公益財団法人ヒロシマ平和創造基金)の報告会「ヒロシマとホロコースト」が31日、広島市中区の広島国際会議場であった。ツアー参加者が現地の様子を約200人の来場者に紹介。被爆地広島の若者として取り組むべきことをアピールにまとめ、「平和を築くのは私たち一人一人にかかっている」と呼び掛けた。

 ツアーには、中国新聞ジュニアライターの高校生2人と大学生6人が参加。「絶滅収容所」として機能したアウシュビッツ強制収容所の跡(ポーランド)やアンネ・フランクの隠れ家(オランダ)などの写真を見せながら、悲劇の現場を巡った旅を振り返った。その後、惨禍が起きた理由やヒロシマとの違いなどについて討論した。

 米ニューヨークの国連本部で開かれた核拡散防止条約(NPT)再検討会議を取材したジュニアライターの高校生2人も、岸田文雄外相インタビューをはじめ現地での活動を報告した。

 最後に、若者10人で考えた「ヒロシマユースアピール2015」を発表。戦争や核兵器のない世界をつくるため、文化・人種・国籍などにとらわれず違いを認め合う▽自分の言動で相手がどうなるか想像力を働かせる▽原爆資料館などに行って核兵器の現状を知る―など七つの具体的な行動を提案した。(山本祐司)

(2015年6月1日朝刊掲載)

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