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ジュニアライター発信

『ジュニアライター発』 基町高の原爆の絵 被爆証言 想像し再現

 基町高(広島市中区)の創造表現コースの生徒は、被爆者から証言を聴(き)いて「原爆の絵」を描いています。2007年に広島平和文化センターの依頼(いらい)でスタート。昨年7月に始まった9回目の取り組みには生徒や卒業生27人、被爆者12人が参加し、6月中の完成を目指しています。

 8歳の時、爆心地から約2・4キロの自宅近くの路上で被爆した小倉桂子さん(78)=中区=は5人に被爆体験を話しています。「子どもを戦争に巻(ま)き込(こ)んではいけない。そう訴(うった)える時、絵が要るの。私が目にしたもの、感じたものを描いてほしい」と生徒に語り掛けます。

 小倉さんの証言を基にした絵は、焼け野原になった広島の町や黒い雨など5枚で、体験を語る時に使う予定です。「想像力が素晴らしい。どんなに怖(こわ)かっただろうかと心を痛め、描いてくれた絵は感動を与える」と小倉さん。3年の久津間紗也さん(18)は「何度も話し合って描いているうちに気持ちが近づいていった」と話します。

 担当の橋本一貫教諭(57)は「感受性の強い時期に取り組むことに意味がある。被爆者と一対一で話し衝撃(しょうげき)を受けた高校生の絵は見る人の心を打つ」と指摘。生徒たちが制作した絵は、同センター以外からの依頼も含(ふく)め、今夏で100点になる予定です。(高2正出七瀬)

(2016年6月6日朝刊掲載)

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