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ジュニアライター発信

街の戦禍 互いに学ぶ ジュニアライターと新潟県長岡の中学生 空襲や模擬原爆など紹介

 平和をテーマに取材、活動している中国新聞ジュニアライターと、修学旅行で広島市を訪れた新潟県長岡市の南中2年生130人が宿泊先のホテル(南区)で平和交流した。それぞれ、ヒロシマと長岡について学んだり調べたりした五つのテーマについて写真や地図、年表などを見せながら発表した。(二井理江)

 19人が出席したジュニアライターは3、4人ずつに分かれ、「原爆ドームの歩み」「軍都広島」「広島の復興」など、それぞれ5分程度で話した。「折り鶴と佐々木禎子さん」では、被爆10年後、白血病のため12歳で亡くなった佐々木さんの生い立ちと、同級生によって「原爆の子の像」が建てられた経緯を説明。像にささげられる折り鶴を再利用して作った絵はがきや折り紙も見せた。 「平和記念公園」では、現在の平和記念公園が原爆投下前は中島本町や材木町など繁華街だった様子を紹介した。

 南中は4、5人ずつが「長岡空襲の被害」「長岡花火」などを発表。「模擬原爆」では、長崎に投下された「ファットマン」とほぼ同型が1945年7月20日に長岡市内に落とされたことや、全国29市町村に計49発の模擬原爆が投下されたことを話した。「長岡市の平和への取り組み」については、1484人が犠牲になった長岡空襲があった8月1日が「長岡市恒久平和の日」に定められている点などを話した。

 南中の佐藤信英さん(14)は「広島も長岡も平和に対する思いは変わらないと分かった。たくさんの人に発信していきたい」。ジュニアライターの中学2年岡田日菜子さん(14)は「ヒロシマ以外の戦争の被害を知って勉強になった」と話していた。南中は、今回のジュニアライターとの交流も踏まえて、18日に長岡市立劇場でオリジナルの平和劇「結ぶ願いを、そして未来へ」を上演する。

(2016年3月7日朝刊掲載)

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