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ジュニアライター発信

『ジュニアライター発』 子ども平和会議 事前学習 似島を歩く

 全国から若者が集い話し合う「子ども平和会議」(日本生活協同組合連合会など主催)が8月5日、広島県立総合体育館(広島市中区)で開かれます。県内の参加者による事前学習が始まり、似島(南区)で碑巡(ひめぐ)りとバウムクーヘン作りをしました。

 会議に参加する児童生徒と保護者ら約10人で向かいました。島は戦時中、東から南側にかけ軍の施設(しせつ)が立ち、島民は西側に住まわされたそうです。戦地から帰ってきた兵隊や荷物、軍馬を消毒した陸軍の検疫(けんえき)所などには原爆が落とされた1945年8月6日、多数の負傷者が運ばれ野戦病院と化しました。島民も救護に駆(か)け付けました。今回、施設跡を巡り、犠牲(ぎせい)者の慰霊碑で手を合わせました。

 バウムクーヘンは第1次世界大戦により、似島に捕虜(ほりょ)として抑留(よくりゅう)されたドイツの菓子(かし)職人カール・ユーハイムが日本で初めて焼いたとされています。竹筒(づつ)を回しながら生地をかけて焼き、約1時間かけ完成させました。私はほのかな甘さとともに、初めて作った達成感も味わいました。

 参加して自分の知る戦争の歴史や原爆はわずかだと気付かされました。事前学習は計5回。学んだことを生かし、本番で積極的に意見を交わします。(高1平田佳子)

(2017年7月24日朝刊掲載)

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