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ジュニアライター発信

『ジュニアライター発』 フィリピンで研修 激戦地の歴史に触れる

 広島県主催(しゅさい)で本年度始まった「グローバル未来塾(じゅく)inひろしま」というプロジェクトに参加しました。約20人の高校生が、8回の国内研修で核軍縮や国際協力について学んだ上で、1週間の海外研修としてフィリピンに行きました。現地では、地元の高校生と交流したり、第2次世界大戦で日本軍と米軍、現地軍の激戦地となったコレヒドール島に行ったり、国際関係機関を訪れたりしました。

 最も印象に残ったのは歴史の伝え方や、遺跡(いせき)の利用法です。首都マニラ近くの小島コレヒドール島では、日本軍が集団自決したトンネルに行きました。トンネル内では戦時中の様子を人形や映像で表現していました。実際に多くの人が亡くなった場所で、戦争について考えさせる仕掛(しか)けになっていたと思います。

 マニラの高校では、4グループに分かれてディスカッションしました。私のグループは日本人5人とフィリピン人3人で、フィリピンの治安や原子力の平和利用などについて話し合いました。原発についてフィリピンの生徒は「安全じゃないかもしれないから良くない」と発言していました。

 初めて海外に行き、広い視点を持つことが大切だと知りました。国外で仕事をする人だけではなく、いろんな角度から物事を見て仕事ができる人がグローバル人材なんだと気づきました。語学力も知識の幅(はば)も広がるようこれからも努めていきたいです。(高2正出七瀬)

(2017年3月13日朝刊掲載)

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