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被爆体験記第54集発行 新日本婦人の会県本部

 新日本婦人の会県本部(広島市東区)は被爆体験記集「木の葉のように焼かれて」の第54集を発行した。被爆者10人の手記や聞き書きを収録している。

 15歳の時、南区の比治山橋のたもとで被爆した切明千枝子さん(90)=安佐南区=は、県立広島第二高等女学校(現皆実高)の下級生たちを介抱し、火葬した記憶を記した。「それこそ木の葉のように焼かれてゆく下級生を見るのは、むごいことでした」と振り返っている。

 原爆投下から60年後、被爆者の母親から初めて体験を聞いた被爆2世の手記なども収めている。  手記集は、1964年以降、ほぼ毎年発行。今年は新型コロナウイルスの影響で直接の聞き取りができない時期もあったという。県本部の森真理子会長(67)は「75年の節目にも発行できてよかった。被爆者が高齢化する中、毎年つくり続けることが重要だ」と話す。

 B5判、72ページ。2千冊を印刷した。1冊500円(送料別)で販売する。ファクスか電子メールで受け付ける。県本部ファクス082(263)0447。shinfujin―hiroshima@nifty.com

(2020年8月16日朝刊掲載)

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