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平和条例案骨格示す 広島市議会検討会議 「8・6を記念日に」

 広島市議会は26日、会派代表の議員でつくる政策立案検討会議を開き、議員提出を目指す平和推進条例(仮称)のたたき台を示した。平和構築に向けた市や市民、議会の役割を明記。今秋の市民意見募集(パブリックコメント)などを通じて素案を策定し、本年度中に市議会本会議に条例案を提出する。

 たたき台は全10条からなり、平和を「世界中の核兵器が廃絶され、戦争がない状態」と定義。市には、平和推進の施策をつくり実施する責務があるとした。市民は施策に協力し、平和推進に主体的に活動するよう求めている。市議会は機能を最大限に発揮し、長崎市議会との連携も明記した。

 また、8月6日を永久に忘れてはならない「平和記念日」と定めた。原爆死没者を慰霊し、世界恒久平和を祈念する日としている。

 会議は昨年7月に初会合を開き10回目。これまで平和団体や有識者に平和行政への意見や課題を聞くアンケートなどを踏まえ、条例の内容を検討してきた。この日の会議では、委員から「戦争だけでなく紛争は想定しないのか」などの質問が出たほか、核兵器廃絶を目指す理念などを説明する条例の前文についても意見を交わした。(新山創)

(2020年8月27日朝刊掲載)

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