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締約国会議に保有国を 平和首長会議 国連加盟国などへ書簡

 核兵器禁止条約の発効が確定したのを受け、平和首長会議(会長・松井一実広島市長)は25日、今後の条約の具体的な運用について協議する締約国会議への参加を核保有国とその同盟国に強く求めていくと表明する公開書簡を193の国連加盟国などに送った。

 条約発効について「こんな思いをほかの誰にもさせてはならないとの被爆者の強い思いが国際社会を動かした」と強調。条約締結を保有国などに訴えてきた活動を振り返り「効果的な運用と発展に向けた議論への参画と締約国会議への参加を強く要請していく」とした。

 また、「絶対悪」である核兵器の廃絶に向け、条約が確固とした国際規範との認識を世界中に広める必要があると指摘。為政者の政策転換を後押しするため、市民一人一人の平和意識の醸成にも尽力するとした。平和首長会議に加盟する約8千の都市にも書簡を送った。

 この日は広島県原水協も声明を発表し、菅義偉首相と茂木敏充外相に送った。「条約の発効は、人間の尊厳を最優先する安全保障への大きな一歩。日本政府が条約に背を向けていることに、世界の平和を願う人々から大きな失望が広がっている」とし、日本政府の参加を求めた。(久保田剛)

(2020年10月26日朝刊掲載)

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