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反戦反核の画家 四国五郎さん 知ってますか 企画展 2ヵ月延長 ネットで評判 広島平和祈念館

 国立広島原爆死没者追悼平和祈念館(広島市中区)は、企画展「時を超えた兄弟の対話―ヒロシマを描き続けた四国五郎と死の床でつづった直登の日記―」の会期を2カ月延ばし、来年2月末まで続ける。新型コロナウイルスの影響による臨時休館を終えた6月以降、ソーシャルメディアなどで評判が広がっている。

 四国さんが描いた母子像など20点を展示。タッチパネル式のモニターで60作品を閲覧できる。18歳で被爆した弟の直登さんが約3週間後に亡くなるまで書き続けた日記と、四国さんの言葉をつないだ30分映像も流す。2人の声を演じた俳優の木内みどりさんは昨秋の収録直後に死去し、これが「遺作」となった。

 先月下旬にはナレーションを担当した映画監督の塚本晋也さん(60)が来館し「絵から、炎が巻き上がる様子や音まで聞こえてくるようだ。作品を通して、若い人が75年前をまざまざと思い起こすはず」と力を込めた。橋本公学芸員は「原爆の悲惨さだけでなく、平和を築こうと展示から感じてほしい」と話している。(桑島美帆)

(2020年11月2日朝刊掲載)

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