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世界の高校生が平和議論 オンラインでフォーラム 13日に「広島宣言」発表

 広島県内と海外の高校生たちが国際平和や核兵器廃絶について議論する「ひろしまジュニア国際フォーラム」が29日、始まった。日本を含む14カ国から計30人がオンラインで参加。12月13日まで3回開き、平和実現に向けたメッセージ「広島宣言」をまとめる。

 参加者はこの日、爆心地から2・4キロの牛田町(現広島市東区)で被爆した小倉桂子さん(83)=中区=から英語で体験を聞いた。

 小倉さんは原爆投下直後、父親が近くの公園で毎日のように遺体を火葬していたことなど当時の様子を語った。参加者から「核兵器廃絶のため何をすべきか」と問われ、「事実を知り、国境を越えて語り合い、できることから始めて」と呼び掛けた。

 フォーラムは県が主催し5回目。今回は被爆75年事業として国連に加盟する全193カ国から招き、8月に広島市を主会場に開く計画だったが、新型コロナウイルス感染拡大のため規模を縮小。開催時期も遅らせ、初めてオンラインで実施した。

 参加者は12月6日、復興や平和構築についてグループ討議をし、13日に広島宣言を発表する。(黒川雅弘)

(2020年11月30日朝刊掲載)

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