×

ニュース

基町高「原爆の絵」 動画に 被爆者と生徒 ウェブに最新作

 基町高(広島市中区)創造表現コースの生徒たちが被爆者の体験を描いた「原爆の絵」の最新作15点の解説動画が完成し、同校のウェブサイトで公開している。昨年12月から先月にかけて市内で展示会を計画したが、新型コロナウイルス禍で中止に。代わりにオンラインでの発信を決めた。

 2020年7月に同校であった15点の完成披露会の模様を伝える。絵を前にその光景を実際に見た被爆者6人が証言する場面と、生徒が制作中の試行錯誤や絵に込めた思いを説明する姿を記録している。動画は4本で、計約30分間。

 生徒が被爆者と顔を合わせながら筆を進める「原爆の絵」は、07年度に始まった。コロナ禍を挟んだ19年秋からの制作は途中3カ月間休校になったため、生徒は絵を自宅に持ち帰り、電話で被爆者から体験を聞き取ったり、写真を送ってアドバイスを受けたりして完成させた。

 生徒たちが例年以上に苦労を重ね、仕上げた作品。福本弥生講師は「見に来てもらうのが困難な中でも多くの人に知ってもらいたい」と話す。https://www.sozohyogen.jp/archives/7581(山本祐司)

(2021年2月1日朝刊掲載)

年別アーカイブ