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在米被爆2世 ネットで語る 原爆資料館、今月末まで公開 作家や大学教員

 原爆資料館(広島市中区)は、2月に開いた英語のオンライン講座「アメリカで活動する被爆二世―ヒロシマ被爆者の娘たち」を動画投稿サイト「ユーチューブ」に公開した。広島で被爆した親を持つ作家と大学教員の講話を紹介する。

 母の石川俊子さんの被爆体験を基に小説をつづったキャサリン・バーキンショーさん(52)は、俊子さんが出身地を伏せ、毎夏悪夢にうなされていたことを振り返り「原爆が落ちるまで家族に愛されながら幸せに暮らしていたことを知ってほしかった」と創作秘話を語る。

 日系人社会で育った作家のナオミ・ヒラハラさん(58)は、旧知の日系人被爆者の庭師を主人公のモデルにした代表作について思いを披露。シカゴ・デュポール大の宮本ゆき准教授(53)は、現地の核施設周辺の汚染問題や、米社会と核ビジネスの密接な関係を日本語で解説。日米の市民が「ともに『被ばく者』だとして連帯すべきだ」と説く。

 今月末まで公開。原爆資料館の公式ウェブサイト hpmmuseum.jpに案内がある。(桑島美帆)

(2021年3月16日朝刊掲載)

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