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日本批准へ署名活動 核禁条約 広島の被爆者7団体

 広島の被爆者7団体は17日、日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める署名活動を始めると発表した。1月22日の条約発効に合わせて開始した日本被団協と連動し、被爆地から政府に政策転換を迫る。発効2カ月となる22日、平和記念公園(広島市中区)のレストハウスの近くなどで最初の署名集めをする。

 7団体は、二つの県被団協、韓国原爆被害者対策特別委員会、県朝鮮人被爆者協議会など。日本被団協が自ら署名を集めつつ、各都道府県の組織に地域の実情に応じた同様の活動を呼び掛けているのを受けた。

 署名用紙は、日本被団協の書式を元に独自で用意した。「核兵器の全廃と世界中の核被害者(ヒバクシャ)の救済を定めた画期的な国際法」などと条約の意義を訴えている。今月22日以降は、奇数月の22日に街頭で活動するとしている。

 集まった署名は日本被団協に送る。日本被団協は11月に全体を集計し、政府に提出する計画という。

 5団体の被爆者、被爆2世がこの日、市役所で会見した。取りまとめ役を担う広島被爆者団体連絡会議の田中聡司事務局長(77)は「条約を機能させるには、被爆国が批准をし、保有国を入れる役割を務めなければならない」と強調した。(水川恭輔)

(2021年3月18日朝刊掲載)

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