×

ニュース

日本語冊子やサイト 赤十字国際委駐日代表部

 赤十字国際委員会(ICRC)駐日代表部(東京)は英文季刊誌「赤十字国際レビュー 核兵器:人類が払う代償」の日本語版を刊行した。核兵器禁止条約の発効を受け、特設ウェブサイトも開設した。

 条約ができる前の2016年に出版した452ページ分のうち、情報更新が必要ない部分を翻訳し、新たな情報を加えて308ページにまとめた。広島の山本定男さんと長崎の山脇佳朗さんの被爆体験を収録。条約交渉を担当した外交官や国際法の専門家の論文のほか、原爆投下から間もない1945年8月末に広島入りしたICRC職員の被害報告書も掲載する。

 ICRCは2010年4月、国際人道法の観点から核兵器の非人道性を指摘する総裁声明を発表。核兵器禁止へと国際世論が盛り上がる転換点となった。その声明も収録している。

 冊子のPDFを特設サイトで無料ダウンロードできる。サイトには広島で被爆したサーロー節子さんたちの証言動画や、条約全文の日本語訳などもある。https://jp.icrc.org/information/tpnw/(金崎由美)

(2021年3月22日朝刊掲載)

年別アーカイブ