×

ニュース

ユダヤ難民救出の背景 福山 ホロコースト記念館で展示

 ナチス・ドイツに迫害されたユダヤ難民が救出された背景を解説する特別展が、福山市御幸町のホロコースト記念館で開かれている。ビザ発給で約7千人のユダヤ人を救った外交官たちの活躍を伝える。9月末まで。

 リトアニアのオランダ領事館に駆け込んだユダヤ人を欧州から脱出させた領事や、仲間に必死にビザ申請を促したユダヤ人たちを紹介。日本がドイツと軍事同盟を結ぶ中、人道的な観点からビザを発給した杉原千畝や、政府の方針に反論して渡航証明書を発行するなどした根井三郎の2人の外交官もパネルなどで説明している。

 外務省の史料や海外の新聞を基にデータを集め、パネル約20枚にまとめた。同館の今井市郎理事(74)は「厳しい状況でも、正しい判断をして命を救った人たちがいた。善意の連鎖があったことを知ってほしい」と話す。午前10時~午後5時。日月曜・祝日休館。同館☎084(955)8001。(湯浅梨奈)

(2021年4月6日朝刊掲載)

年別アーカイブ