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軍縮教育 長崎大と連携 広島平和文化センター 教材充実へ

 公益財団法人広島平和文化センター(広島市中区)と、長崎大核兵器廃絶研究センター(RECNA、長崎市)は、軍縮教育で連携を始めた。各地の大学が平和文化センターの認定と支援を受けて実施する「広島・長崎講座」で、RECNAが作った教材を使う。

 平和文化センターは2002年、被爆実態や核兵器の問題を扱う大学の講座を「広島・長崎講座」として認定し始めた。原爆被害を伝える教材を提供したり、被爆体験証言者を派遣したりしており、これまでに国内外の75大学の講座を認定した。今回、教材をさらに充実させようと連携を決めた。

 RECNAが最初に作成した教材は「暴力と戦争の由来 ゴリラの視点から人類の進化を考える」と題した約50分の動画。霊長類社会生態学が専門の山極寿一・京都大前総長がRECNAのシンポジウムで講演した際の映像を編集した。

 RECNAは今後、ほかの教材作りも検討する。吉田文彦センター長は「二つの被爆地の協力を強め、軍縮教育の普及を加速させる」と話した。平和文化センターの小泉崇理事長は「教材を活用し、核兵器廃絶への潮流を拡大したい」と意気込んだ。(水川恭輔)

(2021年4月7日朝刊掲載)

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