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福山城鉄板 寄贈発表 福山市、天守瓦・くぎ含め12点

 福山市は6日、1945年の福山空襲で焼失した福山城の天守の鉄板張りの一部とみられる鉄板2枚などが見つかり、市民から寄贈を受けたと発表した。

 寄贈されたのは、鉄板2枚(幅7・5~11・3センチ、長さ25・1~25・4センチ、厚さ1・5~2・8ミリ)や天守の瓦、くぎなど計12点。空襲で天守が焼け落ちた後、自宅に持ち帰られたとみられる。

 福山城の天守は、防御の弱い北側を守るため全国の城で唯一、壁面に鉄板を張ったといわれるが、天守の焼失とともに鉄板も残っていないとされていた。市は鉄板の寸法や仕様に加え、表面に高熱を受けた跡があることなどから「鉄板張りに使われていた可能性が高い」とみている。

 市は、来年の築城400年に向けた天守の大規模改修で鉄板張りの再現も計画。クラウドファンディングで費用の一部を募っている。これを知った市民から鉄板があるとの情報が寄せられ、3月24日に市に寄贈された。文化振興課は「学術的な価値などを見極め、活用方法を検討したい」としている。(門戸隆彦)

(2021年4月7日朝刊掲載)

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