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島根原発2号機視察で態度保留 知事「安全判断は規制委」

 島根県の溝口善兵衛知事は26日の県議会本会議で、中国電力が再稼働に向け、安全審査の事前了解を県に求めた島根原子力発電所2号機(松江市鹿島町)について、中電への回答までに現地視察をするかどうかの意思表明を避けた。中電が進める安全工事のチェックが必要、とただした県議に対し「安全性を決めるのは原子力規制委員会」と繰り返した。

 一般質問で答えた。中電の工事について、規制委の新規制基準への対応を現地で確認し、考えを示すよう求めた県議に対し、溝口知事は「われわれの方で安全とは(判断)できない」と答弁。規制委の審査が済むまでは評価しない考えを示した。一方、「どういう工事が行われているか把握をするのが一番大事」とも述べたが、現地視察の有無は明言しなかった。

 溝口知事による直近の視察は、福島第1原発事故を受けて津波対策を確認した2011年4月。県と同じく、中電が事前了解を求めた松江市の松浦正敬市長は29日、2号機の安全工事を視察し、回答の判断材料にするという。(樋口浩二)

(2013年11月27日朝刊掲載)

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