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「空中給油機で騒音ほぼ変化なし」 先行移転で防衛局 山口県・岩国市に回答

 山口県岩国市の米海兵隊岩国基地へ国がKC130空中給油機15機を先行移転させる方針を示している問題で、中国四国防衛局は27日、山口県と岩国市が照会していた質問に対し「騒音にはほとんど変化はない」などと文書で回答した。

 防衛局は、給油機の機数が12機から15機に増えることに伴う騒音状況の変化について「多少飛行回数が増加する可能性があるとしても(2006年に作成した騒音予測図が)大きく変わるとは考えられない」とした。

 岩国基地での年間滞在日数と訓練場所については「承知していない」とした。また、空中給油訓練を実施する目的で垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの岩国基地への飛来が増加する可能性も「承知していない」とした。

 一方、普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の別の部隊がさらに岩国基地に移転する可能性は「日米間でそのような話はない」とした。

 県が照会した、海上自衛隊部隊の岩国基地残留による騒音状況は「大きな変化は生じない」とした。

 県や岩国市は、普天間問題の解決を給油機移転の前提条件にしているが、国は問題解決に先がけて給油機を来年6~9月に岩国基地に先行移転させる方針を市と県に示した。

 このため、県は9項目、市は7項目の質問への回答をいずれも18日に防衛局へ求めていた。県岩国基地対策室は「県議会の意見を聞き、市と協議する」。岩国市基地政策課は「受け入れ判断の参考としたい」としている。(大村隆)

(2013年11月28日朝刊掲載)

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