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原発避難民の姿知って 美郷の協力隊員 あすから上映会

 島根県美郷町嘱託職員「地域おこし協力隊」の原公総(きみふさ)さん(39)が27、28の両日、町内と出雲市で福島第1原子力発電所事故をテーマにしたドキュメンタリー映画の上映会を開く。

 「原発の町を追われて」(56分)「続・原発の町を追われて」(26分)の2作品。福島県双葉町から埼玉県加須市の旧騎西高に避難した住民の姿を描いた。制作したのは、山口県上関町の上関原発計画に反対する住民を追った「神の舞う島」(2009年)を発表した、さいたま市の給食調理員堀切さとみさん(48)。

 原さんは東日本大震災当時、千葉県松戸市で生活。市内で局所的に放射線量が高い「ホットスポット」が見つかったことを受け、有志で除染活動などを進めてきた。しかし、妻が体調を崩すなどしたため昨年9月、美郷町へIターンした。

 1年たち、生活も落ち着き始めたことから上映会を計画。堀切さんと交渉し、快諾を得た。「島根県にも原発があり決して人ごとではない。古里を追われた人の思いを知って、足元を見つめ直してほしい」とする。

 27日は午後3、7時から、出雲市の出雲ビッグハート(入場料千円)で、28日は午前11時から美郷町の旧吾郷小(同500円)で開く。いずれも上映後に掘切さんとの交流会もある。原さんTel080(2897)6432。(黒田健太郎)

(2013年12月26日朝刊掲載)

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