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島根3号機の稼働手続き「ルールできてない」 島根知事、政府に提示促す

 島根県の溝口善兵衛知事は22日の記者会見で、建設中の中国電力島根原子力発電所(松江市鹿島町)3号機を既設とした安倍晋三首相の見解に一定の理解を示した上で、稼働に向けては「ルールができていない」と述べた。再稼働手続きに入った2号機とは別に、政府が稼働への流れを示す必要があるとの考えを表明した。

 3号機は、未完成ながらもほぼ建設が終わった全国唯一の原発。政府は既設扱いして稼働を容認する一方で、稼働に必要となる手続きを示していない。

 溝口知事は、2号機を含む全国の既設原発で稼働の前提となっている原子力規制委員会の安全審査に関し「(3号機は)どういう形で審査を受け付けるのか、政府が示していない」と指摘した。

 既設とした首相の見解には「(3号機は)ほとんど出来上がっている」などと述べた。

 3号機は出力137万3千キロワットで、工事進捗(しんちょく)率は最新の公表数値(2011年4月末)で93・6%。中電は安全審査について、13年末に申請した2号機に続き、3号機でも準備している。時期は未定だが、申請前には立地する県と松江市に了解を仰ぐ方針。(樋口浩二)

(2014年1月23日朝刊掲載)

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