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平和拠点構想推進委の阿部氏 廃絶 広島の役割提言 県議会委

 広島県が掲げる「国際平和拠点ひろしま構想」の推進委員会の副座長を務める日本国際問題研究所軍縮・不拡散促進センター(東京)の阿部信泰所長(68)が23日、県議会の特別委員会に参考人として招かれ、核兵器廃絶に向けて県が担うべき役割を指摘した。

 阿部氏は、県が2013年4月に核兵器保有国を含む19カ国について核軍縮などの取り組みを点数化した「ひろしまレポート」に言及。「国名を挙げることで国際的な議論が起き、問題意識が高まる。(軍事用原子炉を新設する動きを指摘された)パキスタンは改善に取り組んでいる」と述べた。

 東アジアの核軍縮や非核化をテーマに県の呼び掛けで初開催し、国内外の研究者たちが討議した13年7月の円卓会議について「いつか日本や中国の政府関係者が参加し、意見を交わしてほしい」と期待感を強調。「広島には世界から人を集め、考えさせる力がある。被爆の実相を伝えるのは広島市、核兵器を必要としない国際環境づくりは県の役割ではないか」と提言した。(新本恭子)

(2014年1月24日朝刊掲載)

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