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山口知事選出口調査(詳報)

 無所属新人の村岡嗣政さん(41)=自民、公明推薦=が無所属新人の高邑勉さん(39)=生活推薦、共産党新人の藤井直子さん(61)を破った23日の県知事選。中国新聞社が県内13市の有権者300人を対象に実施した出口調査では、中国電力上関原発(上関町)の建設計画へのスタンスは「撤回」「凍結」が計71・0%を占めた。投票先を選ぶ際に重視した政策や争点は「経済・雇用対策」が約4割で最多。病気で辞職した山本繁太郎前知事(65)の県政運営は「評価しない」が44・3%だった。(門戸隆彦、村田拓也)

原発と基地

上関「撤回」「凍結」計71%

 中国電力が上関町で計画する上関原発建設へのスタンスは、「撤回するべきだ」が36・0%、「凍結するべきだ」が35・0%。計71・0%の有権者が厳しい見方を示した。

 「撤回」「凍結」を選んだ有権者のうち57・7%が村岡さんに投票した。村岡さんは建設の是非について「エネルギー政策は国策」として国に方針決定を求める姿勢で、県民の思いをどう受け止めるかが問われそうだ。

 「続けるべきだ」は29・0%。うち83・9%が村岡さんを支持した。自民党支持層は43・2%が「続けるべきだ」を選び、「凍結」は37・9%、「撤回」は18・9%だった。

 岩国市の米海兵隊岩国基地への空母艦載機移転問題も尋ねた。「日米の合意でやむを得ない」が34・3%と最多。「国の地域振興策を条件に受け入れるべきだ」が24・7%、「受け入れるべきだ」が21・0%。「受け入れるべきではない」は20・0%だった。

投票の決め手

経済・雇用 39.7%

 投票先を決める上で最も重視した政策や争点は「経済・雇用対策」が39・7%と最も高かった。「医療・福祉の充実」が24・3%、「上関原発建設計画」が11・0%、「少子化対策・子育て支援」が7・7%と続いた。

 「上関原発建設計画」は、計画予定地の上関町に比較的近い岩国、柳井、下松の3市では2割以上が選択。そのうちの約半数は計画白紙化を訴えた高邑さんに1票を投じた。

 「経済・雇用対策」は男性53・9%、女性25・0%が選んだ一方で、「医療・福祉の充実」は女性32・4%、男性16・4%と男女の比率が逆になった。「少子化対策・子育て支援」は40代以下で比較的関心が高かった。

(2014年2月25日朝刊掲載)

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