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原爆症認定大阪地裁判決 新基準見直し否定 厚労相 今後の訴訟に期待感

 田村憲久厚生労働相は25日の記者会見で、原爆症認定の申請を新基準でも認められなかった被爆者を原爆症と認めた20日の大阪地裁判決について、「旧基準の間に結審したもので、新しい基準は勘案されていない」と述べ、新基準の見直しを否定した。

 田村氏は、昨年12月に見直した基準に関し「(有識者の検討会で)時間をかけて議論いただき、決定した基準。変えるつもりはない」と強調。今後結審する同様の訴訟では「新基準にのっとり、新しい局面になる」と話し、国の主張が認められるとの期待感を示した。今回の判決への控訴は「関係省庁と協議して検討したい」と明言を避けた。

 新基準は、心筋梗塞など三つの非がんの病気の認定条件から「放射線起因性(原爆放射線と病気との関連性)が認められる」との文言を削除。一方で、被爆の距離条件を「約2キロ以内」などに狭めた。(藤村潤平)

(2014年3月26日朝刊掲載)

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