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「核廃絶 訴え広がる」 米露原爆展 派遣の被爆者会見

■記者 東海右佐衛門直柄

 米国とロシアで今秋に開かれた原爆展に派遣された広島の被爆者3人が15日、広島市役所で記者会見し、核兵器のない世界を掲げるオバマ米大統領の登場を背景に「核兵器廃絶の訴えが世界に広まりつつある」と語った。

 米国のセントポール市など3市で証言した呉市の中西巌さん(79)は「以前は原爆を正当化する声が強かったようだが、思いがしっかり伝えられた」。ニューヨーク市を訪れた広島市東区の岡田恵美子さん(72)は「証言の後、若者が『ソーリー』と言って手を握ってくれた」と話した。

 ロシア南西部のオレンブルク市に滞在した東区の植田〓子さん(78)は「世界の潮流の変化を感じた」と振り返った。会見には広島平和文化センターのスティーブン・リーパー理事長も同席した。

 海外での原爆展は広島市と長崎市が1995年に開始し、今秋はロシアに植田さんを派遣。米国では別に、広島市が2007年から現地の団体などと協力して全米原爆展を展開しており、中西さんと岡田さんを派遣した。

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(2009年12月16日朝刊掲載)

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