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中沢啓治さん 原画など到着 原爆資料館

■記者 東海右佐衛門直柄

 原爆資料館(広島市中区)に17日、「はだしのゲン」で知られる漫画家中沢啓治さん(70)の57作品の原画や関連資料が届いた。中沢さんが市に寄贈する。

 届いたのは、「黒い雨にうたれて」「お好み八ちゃん」などの原画、掲載誌、映画化されたフィルムなどが入った段ボール27箱。

 埼玉県所沢市に住む中沢さんは2010年2月ごろ、同館を訪れ、原画所有権を移す文書を市と交わす。1994年から寄託している「ゲン」、訪問時に持参する未完の「はだしのゲン第2部東京編」の原画を合わせ59作品を予定する。

 中沢さんは9月、白内障の悪化で漫画家引退を表明。原画が劣化する恐れがあるため寄贈を決めた。中沢さんは「原爆を書き続けた思いを感じてほしい」と話している。

(2009年12月18日朝刊掲載)

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