×

ヒストリー

ヒロシマの記録1964 12月


1964/12/2
原水禁広島・長崎大会実行委員会が1965年2月に発足を予定している新組織の名称を「原水爆禁止日本国民会議」と決定
1964/12/4
椎名悦三郎外相が第19回国連総会で「中国は部分核停条約を全く無視し世界の国民の願いを裏切った」と激しく非難
1964/12/4
広島原爆投下作戦指揮のカーチス・E・ルメイ米空軍大将に政府が勲一等旭日大綬章の授与を決める。「自衛隊育成に功績」。浜井広島市長「市長としての立場からなんとも言いにくい。しかし市民としては国民感情や世論を十分考えて欲しかった」。鈴木直吉広島県原水協(共産党系)会長「核兵器禁止が大きな国際問題として取り上げられているとき、原爆投下を指揮したルメイ将軍を叙勲することは、政府に何かの意図があるのではないか」。伊藤満原水禁広島協議会(社会党系)事務局長「非常に遺憾だ。航空自衛隊の育成に功績があったといって、いまルメイ大将を表彰することは、再軍備への布石となることを心配する」
1964/12/7
グロムイコ・ソ連外相が国連総会で演説。軍縮問題討議のための世界首脳会談の開催を提唱
1964/12/7
パリの朝刊紙コンバが「仏は11月19日、サハラ砂漠で地下核爆発を行った」と伝える
1964/12/8
ジョンソン米大統領とウィルソン英首相が会談。NATO核戦力の結成延期
1964/12/8
核爆弾を搭載した米空軍B58超音速爆撃機がインディアナ州バンカーヒル空軍基地戦略空軍指令センター付近で火災。基地司令官は爆発装置はついておらず、爆発や放射能漏れの危険はないと説明
1964/12/10
広島原爆病院が1~11月の診察概況を発表。受診者3万107人。入院350人、うち60歳以上は54%。死亡53人。がんが過半数を占める
1964/12/11
杉江一三統幕議長が「将来日本も原子力潜水艦を造りたい」と発言。社会党は12日に中央執行委員会を開き、「原子力基本法に違反し、政府言明と相反している」と杉江議長免職の申し入れ決める
1964/12/14
ソ連共産党の機関紙プラウダ「ソ連は核戦争回避に努力しているが、まだ多くの障害がある。その一つが米が音頭を取っている多角的核戦略(MLF)計画」と論評
1964/12/14
インドのスワラン・シン外相が国連総会で「中国の核実験は新たな核競争の危険がある」と非難
1964/12/14
広島原爆病院で白血病のため死亡した広島県安芸郡府中町、木原敏雄さん(23歳)=12月5日死去=の後を追い広島市内の婚約者(20歳)が服毒自殺。1年越しの交際が実り65年4月の結婚の日取りも決まっていた
1964/12/15
NATO理事会がパリの本部で参加15カ国の外相、国防相、蔵相を集め始まる。懸案の多角的核戦略(MLF)支持は西ドイツだけという波乱の幕開け
1964/12/16
安井郁日本原水協執行代表委員が全国理事会で辞意を表明。「今後は自由な立場から原水禁運動に参加したい」
1964/12/16
マクナマラ米国防長官がNATO理事会で「米の核保有量の40%が欧州と大西洋に配備。西ドイツ配備の核兵器だけでも広島型原爆の5,000倍」と明かす
1964/12/17
被爆者健康手帳交付審査会が、証人も面接審査の対象にするなど審査を厳しくすることを決める
1964/12/17
マクナマラ米国防長官とメスメル仏国防相が両国の核戦略目標を調整することで合意
1964/12/17
ヒーリー英国防相が中国の核脅迫もしくは攻撃を阻止するため西欧諸国とソ連が共同防衛体制を形成する構想を議会で演説
1964/12/17
マクナマラ米国防長官が「欧州にはすでに核地雷が配置されている」とワシントンで語る。「東西両独国境に核地雷の敷設を」というフォン・ハッセル西独国防相の構想に対する発言
1964/12/17
NATO理事会が最終コミュニケを発表。多角的核戦略(MLF)、大西洋核戦力(ANF)など具体的な提案には触れず
1964/12/19
米政府原子力委員会が「ネバダ実験場で18日小規模な地下核実験を行った」と発表
1964/12/21
「シードラゴン入港による放射能汚染はない」。佐世保市原子力潜水艦入港安全対策本部が発表
1964/12/22
原水禁広島協議会、核禁広島県民会議など11平和団体が原爆ドームの永久保存を浜井広島市長に要請。市長は1965年予算に計上し保存方法の研究を約束
1964/12/23
英が核兵器の完全禁止を討議する世界首脳会談を呼び掛けた周恩来提案(10月17日)を拒否
1964/12/26
ポラリス・ミサイルを積載した米海軍の原子力潜水艦がグアム島を出港。アジア大陸沿岸の巡航始める。中国の半分が射程内に
1964/12/28
1965年度予算政府案で、原爆投下後3日以内に爆心地に出入りした人にまで特別被爆者枠を拡大
1964/12/28
佐世保署が米原子力潜水艦が寄港したさい逮捕、釈放した社会党の楢崎弥之助代議士を長崎地検佐世保支部に公務執行妨害、傷害の容疑で書類送検

年別アーカイブ