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2月以降の来館者急増 福山のホロコースト記念館 「アンネ」本破損事件で注目

 福山市御幸町のホロコースト記念館を訪れる人が増えている。東京都内で「アンネの日記」や関連本が破られた事件を受けて注目度が高まる中、アンネ・フランク生誕85周年記念の企画展を3月15日から開催中。3月は前年比2・9倍の1281人、4月は26日時点で既に同1・9倍の989人が来館した。

 同館によると、アンネの日記などの破損が報じられた2月下旬ごろから来館者が増加。関東、近畿地方から訪れる人も目立ち始めた。ナチスによるユダヤ人迫害やアンネの生涯をパネルなどで紹介する企画展が始まると、家族連れたちも大勢訪れるようになったという。

 アンケートに「本などが破られた悲しいニュースを聞き詳しく勉強したいと思った」と記した人も。今月26日に見学した倉敷市の主婦岡田香奈子さん(43)は「アンネの隠れ家での様子などがよく分かった」と話していた。

 企画展は5月3日まで。通常は日、月曜、祝日が休館だが、4月29日(昭和の日)と5月3日(憲法記念日)は開館する。吉田明生副館長は「たくさんの人の関心が寄せられている。アンネがどんな時代にどんな思いで生きたかを知ってほしい」と呼び掛けている。無料。同館Tel084(955)8001。(小林可奈)

(2014年4月29日朝刊掲載)

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