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岸田外相が歓迎 広島市 16年サミット誘致検討

 岸田文雄外相(広島1区)は27日の記者会見で、広島市が2016年の主要国(G8)首脳会議(サミット)誘致の検討を進めていることについて「関心を示していただき、ありがたい」と歓迎した。開催地の検討作業は「これから始まる段階」とし、具体的な選定条件などを今後詰めていく考えを示した。(藤村潤平)

 岸田氏は、核兵器のない世界の実現に向けて「世界の政治指導者に被爆の実相に触れていただく意義は大きい」と強調。一方で、サミット開催地の選考は「さまざまな観点を総合的に検討した上で決められる」と述べ、核兵器廃絶に弾みをつける目的を含めた被爆地でのサミット開催の可能性についてはコメントを避けた。

 広島市で4月に開かれた非核保有12カ国による軍縮・不拡散イニシアチブ(NPDI)外相会合では、岸田氏が議長を務め、世界の政治指導者に被爆地訪問を呼び掛ける広島宣言をまとめた。安倍晋三首相も昨年9月、米ニューヨークの国連本部であった核軍縮に関するハイレベル会合で「被爆の惨禍を直接、肌で感じてほしい」と演説し、出席した各国の指導者に訪問を呼び掛けている。

 サミット開催地は、外務省が夏にも宿泊施設の規模などの条件を示し、自治体から公募。現地視察などを踏まえ、来春にも安倍首相が決める。

(2014年5月28日朝刊掲載)

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