×

ニュース

「戦争 何ももたらさず」 「飛べ!ダコタ」の油谷監督に聞く ロケ地 竹原と共通点

 竹原市出身の油谷誠至監督(60)の映画「飛べ!ダコタ」の特別上映会が6月1日、同市中央の市民館である。帰郷した監督に、作品に込めた思いなどを聞いた。(山下悟史)

 ―どのような思いで撮影しましたか。
 国や人種を超えて困った人を助ける、そうした日本人の思いやりや美徳を感じてほしかった。戦争が人にもたらすものは何もない。

 ―佐渡島(新潟県)の印象やロケはどうでしたか。
 竹原にも通じるが、子どもたちをみんなで温かく見守るといった古き良き日本が残っていた。同型機をタイから輸入したり実話と同じ冬季に撮影したり、臨場感やリアリティーにこだわった。

 ―同級生を中心とした実行委員会が上映会を支えています。
 ありがたい。竹原での幼少期の経験もサイドストーリーとして作品に盛り込んだ。どのように感じるかは見る人に委ねたいが、満足してもらえると思う。

 上映会は午前10時と午後2時からの2回。各回の上映後、油谷監督や主題歌を歌う石井里佳さん(34)のトークショー、ライブがある。大人千円、高校生500円、中学生以下無料。事務局の竹原商工会議所Tel0846(22)2424。

飛べ!ダコタ
 終戦5カ月後の佐渡島に英空軍機「ダコタ」が不時着したときの実話を踏まえ製作した。島民と英国人兵士との友情や絆、交流を通して平和の尊さや人間愛を描く。2012、13年冬に現地で撮影し、同年10月全国公開。

(2014年5月29日朝刊掲載)

年別アーカイブ