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ノモンハン事件 語り継ぐ 浜田 参加の元兵士 1人に

 旧日本軍と旧ソ連軍が1939年に中国とモンゴルの国境付近で武力衝突した「ノモンハン事件」を語り継ぐ会が29日、浜田市殿町の浜田護国神社であった。

 事件の風化を防ごうと県内の元兵士や遺族で結成した「ノモンハン会」(坂本文江事務局長、10人)が2004年から毎年、同神社で慰霊祭と語り継ぐ会を開いている。元兵士の参加は年々減り、ことしは初めて1人となった。

 元兵士の出雲市大津町、柳楽林市さん(96)が、浜田市民や遺族たち14人を前に「銃や戦車の性能はソ連の方が格段に上だった。隊長たちが次々と撃たれ、自分は手りゅう弾で腕を負傷し病院に運ばれた」と証言した。

 「戦死した仲間が哀れでならない。このような悲劇が二度と起きないよう事件を語り継いでほしい」と呼び掛けた。(森田晃司)

(2014年6月30日朝刊掲載)

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