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原爆資料館 入館6000万人 55年かけ達成

■記者 金崎由美

 広島市中区の原爆資料館の入館者数が5日、累計6千万人を超えた。1955年8月の開館から55年をかけて達成した。6千万人目となったのは福岡市東区の会社員北村亮さん(33)一家。前田耕一郎館長からロビーで資料館の図録「ヒロシマを世界に」などが贈られた。

 親類の結婚式出席のため広島を訪れていた北村さんは妻愛実(えみ)さん(36)、長女優月(ゆづき)ちゃん(2)と資料館を訪問。「子どもに平和の大事さを感じてもらいたくて立ち寄った」と話し、思わぬプレゼントに笑顔を見せた。セレモニー後は、爆心地付近の模型などの展示に家族で見入っていた。

 同館は2002年8月19日に累計5千万人を突破。03、04年度に入館者が減少したものの以降は上昇に転じ、昨年度は1年間で140万543人が訪れた。今年は東ティモールのラモス・ホルタ大統領、潘基文(バンキムン)国連事務総長たち要人も見学している。

 前田館長は「速いペースで達成できた。被爆65年。当時を知る人が少なくなり資料館の役割がさらに大きくなる中、さらに分かりやすい展示に努めたい」と喜んでいた。

(2010年9月6日朝刊掲載)

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