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ケネディ米大使「8・6」出席 広島訪問は着任後初

 キャロライン・ケネディ駐日米大使が8月6日の広島市の平和記念式典に出席することが30日、関係者の話で分かった。昨年11月に着任したケネディ大使の広島訪問は初めて。原爆を投下した米国の大使出席は、前任のジョン・ルース氏に続き通算4回目となる。(藤村潤平)

 ケネディ大使は、昨年12月に被爆地の長崎市を訪問した際、「核軍縮への思いを新たにした」と表明。父のケネディ元大統領による米英ソ間での部分的核実験禁止条約の締結を踏まえて「父が核軍縮のプロセスを始めたことを誇りに思っていた」とも述べるなど、核兵器問題に積極的な発言を重ねた。

 前任のルース氏は、核兵器なき世界を掲げるオバマ米大統領の意向も受けて、2010年に政府代表として初めて式典に出席。12、13年にも出席したが被爆地では無言を貫いた。ケネディ大使の言動が注目される。

 ケネディ大使にとって、広島市は1978年の初来日で訪れた思い出の地。叔父の故エドワード・ケネディ上院議員とともに、平和記念公園(中区)の原爆慰霊碑に献花するなどした。昨年9月の米上院外交委員会公聴会では、当時の訪問を「心を大きく揺さぶられた」と振り返っている。

 今回の式典出席について、在日米大使館(東京)は「大使の予定は、直前にしか明らかにしない」と説明している。

(2014年7月31日朝刊掲載)

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