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空中給油機搭乗を体験 岩国基地周辺 行政・報道機関40人

 在日米軍再編に伴い、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)から岩国市の米海兵隊岩国基地への部隊移転を26日に完了したKC130空中給油機の体験搭乗が28日、同基地周辺であった。行政や報道機関の関係者計約40人が輸送スペースに乗り、米軍側から任務などの説明を受けた。

 給油機は飛行中、翼の下に格納しているホースを延ばしてほかの航空機に給油できるほか、胴体部に最大92人の人員や装備などの荷物を積んで輸送できる。体験搭乗は、瀬戸内海の上空を約4500フィートの高度で約1時間飛行。搭乗者は胴体部の折り畳み式いすに座り、コックピットや小窓から見える外の様子なども確認した。揺れは少なく、立って撮影することも許された。

 基地側の説明では、戦闘地域などの厳しい環境でも短い滑走距離で離着陸ができ、人員や物資はパラシュートで降ろすことが可能。訓練場所は「日米間で承認された空域で行う」と明らかにしていないが、最近も沖縄で実施したという。

 給油機部隊の運用将校で、搭乗機のパイロットを務めたウィリアム・スミス少佐は「ほかの航空機の航続距離を延ばして広範囲に展開できるようにするなど、重要な役割を担っている」と意義を語り、移転の完了について「非常にほっとしている」と述べた。(野田華奈子)

(2014年8月29日朝刊掲載)

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