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原子力規制委の議論スタート 島根2号機審査会合

 原子力規制委員会による中国電力島根原子力発電所2号機の審査会合が28日あり、フィルター付き排気設備の議論が始まった。同設備は新規制基準で設置が義務づけられ、主な論点の一つ。規制委側からは構造や電源喪失時の対応への質問が続いた。

 フィルターベントは、原子炉格納容器の圧力を下げるために使う。中電はセシウムなどが「99・9%以上除去できる」と性能を説明。電源が失われていてもガスを送って弁を開けたり、手動で操作できたりするシステムを図で示した。

 フィルターを通った蒸気は原子炉建物の屋上(高さ50メートル)から放出する。規制委側は被曝(ひばく)の低減のためにはより高い場所からの放出が望ましいとして、敷地内の高さ120メートルの排気筒を使う場合との効果を比較するよう求めた。

 ベント設備は、島根2号機など格納容器が小さい沸騰水型の原発に即時設置が必要となった。今後は、実際の運用方法などについて議論を進める。

(2014年8月29日朝刊掲載)

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